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その眠気、更年期症状かも?

2026年5月5日

◎更年期に不眠になる原因

更年期の女性で夜間寝付けなかったり、深夜や早朝に目が覚めたりして困っている方はたくさんいらっしゃいます。更年期の女性の約30-50%の方が不眠の訴えをお持ちです。不眠になると日中に眠気が襲ってきます。

更年期に不眠になる原因として最も多いのは、ほてりや発汗というような血管運動神経症状です。夜間ふとんに入った後ホットフラッシュが起きて体全体が熱くなり眠れない、汗によって手足が冷えてしまい眠れない、汗で濡れた洋服を一晩に何回も着替えないといけないというようなトラブルが起こっていることが多いです。

また、更年期女性は家庭内や職場でのストレスを抱えることが多いです。ご自身の健康状態や夫の定年、子供の受験・就職、両親の介護など様々なトラブルに直面されているかと思います。女性ホルモンの変動によっても精神状態は不安定となり、更年期にはうつ病を発症しやすくなります。ストレスやうつ症状が原因となって睡眠障害を引き起こします。

閉経後の女性においては、睡眠時無呼吸症候群の発症率が急上昇し、いびきや呼吸障害が増加すると報告されています。女性ホルモンである、プロゲステロンやエストロゲンの産生が減ることによってこのような症状が起きると考えられています。睡眠時の無呼吸により熟睡したという感覚が得られにくくなります。

夜間にしっかりと眠ることができないと、日中に眠気が起こります。仕事や家事を集中して行うことが難しくなってしまうので、不眠は重大な問題です。

◎対策

まずは生活習慣を見直すことが大切です。就寝時間と起床時間を一定にして、起床後すぐに太陽の光に当たるようにしましょう。できるだけ規則正しく食事を行い、過度のカフェインやアルコールは睡眠を妨げるので避けるようにしてください。日中の昼寝は短時間にとどめて、適度な運動を行いましょう。睡眠直前のスマホやパソコン、テレビの視聴は眠りを妨げますのでできるだけ避けた方がよいです。

ホットフラッシュが不眠の原因となっている場合には、ホットフラッシュへの対策を行うと効果的です。ホットフラッシュは体温調整の範囲が狭くなることが原因で起こります。わずかな刺激でも引き金となりますので、体温上昇が起こりそうな事象を避けるように注意しましょう。できるだけ涼しい環境で過ごすようにし、熱がこもらないような衣服を身につけましょう。熱い、辛い食品や喫煙、ストレスを避けましょう。エクオールはホットフラッシュ改善に効果があると言われています。

病院で受けることができる治療としては、ホルモン補充療法、漢方薬、睡眠薬を投与することが多いです。ホルモン補充療法はほてりや冷えに対して効果が高いです。体質に合う漢方薬を内服すると、冷えの改善や不安感の軽減が期待できます。睡眠薬によって寝つきがよくなったり、深夜に目が覚めなくなったりするので、睡眠時間を長くすることが可能です。

◎まとめ

更年期にはさまざまな要因により夜間熟睡することが難しくなります。良質な睡眠が得られないと、日中眠気に悩まされます。

生活習慣を見直すことで睡眠の質を良くすることは可能です。

治療方法にも様々な選択肢があります。ご自身に合う治療を行うことで、夜にしっかりと眠ることができれば、昼間は元気に活動することができます。

不眠は放置せず必要な対策を行うようにしましょう。

・参考文献

女性医学ガイドブック 更年期医療編 2019年度版